女声する時になんで喉仏上げたらダメなの?
youtubeで「女声講座」と検索すると凄まじい数の動画が出てきます。そしてほぼ全てで「喉仏上げよう」と言っています。
自分は1年半くらい前に女声を始めたのですが、そもそも喉に負荷掛ける発声はおかしいと分かっていたのでやろうとはしませんでした。さらに言うと初期からメチャクチャ上手い両声類さんと沢山知り合えており、全員が口をそろえて
「喉の力は抜いている」と言ってたのを聞いてからもあります。
では、何故喉仏を上げるのが喉に負荷を掛けるのか?その理由を解説していこうと思います。
(前提として日常生活で喉仏は自然に上下しますし、それは問題ないです。じっとしてるつもりでも多少は動いちゃうものです。無理やり静止しようとしても力入るので、過度に上げないでね、という事です)
よく講座動画で「唾を飲み込んだら喉仏が上がるので、その状態をキープしてください」というのがあります。ここで言われるように何かを飲み込むと喉仏は上がります。そもそも、なんでそうなるのでしょう?
「食べ物を食道に送り込む時に気道に入るのを防ぐ」が正解です。肺に食べ物入ったら大変ですからね。
なので、この方法は呼吸しにくい&ご飯食べてる状況という事になりますから苦しくて当然です。
もう一点。人間はちょうど舌の付け根の奥(咽頭腔っていいます)で音を振動させ大きくしてから、声として発しています。
こうすることで声が遠くまで響きます。喉仏上げる動作=ご飯飲み込む動作だとこの空間が狭くなります。いわゆる「喉絞め法」です。下図の③~④が近いですね。
これをすると音がこもります。高音出すとか女声するとか以前に聞き取りにくい声は相手に伝わりませんよね・・・。
さらにこの時は声帯が固定化されて振動が抑えられてしまいます。声帯が震える事で様々な音色を出すのが人間なのに動きにくくしたら、硬い不自然な音になります。
以上の理由から、喉仏を意図的に上げるのはやめた方がよいかと。次回の記事では
喉仏が上がる癖を取り除く方法を書きます。おたのしみに~